インタビュー取材で聞いた「ナマの声」を、そのまま事例に書いてはいけない3つの理由

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「インタビューで聞いたことを、
そのまま書けばいいんですよね、事例って」

あるとき、クライアントに聞かれました。

これって、よく聞かれることなのですが、ちがいます。
というか、これをやっちゃーいけません。

 

 

「ナマの声」というのは、やっかいです。

まず、響きがいい。
そして、ウソがなさそう。
さらに、お客さんを<たいせつにしてます>感が出せる。

 

でも、伝わらなきゃ事例の意味はありません。

いつも言っていますが、事例に投資しても売上につながらなきゃ、それは単なる「インタビュー記事」です。

 

「インタビューで聞いたナマの声を、そのまま書いてはいけない3つの理由」をお話しましょう。

 

インタビュー取材で聞いた内容を、そのまま書いてはいけない3つの理由

(前提条件)1)「共感される事例」でなければ、読者は行動してくれない

(訊く技術)2)お客さまは、(ほとんどの場合)思いつきでしゃべる

(書く技術)3)読者を「共感」させるには、セールス文に翻訳しなければならない

 


 

1)「共感される事例」でなければ、読者は行動してくれない

誤解を恐れずにいえば、制作費を払ってくれているクライアントの意向はあまり関係ありません。

クライアントが制作費を投資するのは、結果が欲しいから。
その結果とは、売上が上がること。

そして、1円でも多く、利益を増やすことです。

 

言いかえれば、新しいお客さまと契約したいんです。
いま、契約している既存のお客さまを使って。

 

事例制作を外注するクライアントは、「お客さまの声(文章)」が欲しいのではありません。

「お客さまの声」を読んで、新しいお客さま(となる人や会社)が受話器を持ち上げて電話をかけてくれたり、問合せフォームをクリックしてくれる数を増やしたいんです。

 

だから、売上があがる事例(=読者が共感できる内容)を期待して、投資しているんです。

それ以外の理由で制作依頼してくる方に、お会いしたことはありません。

 

(あなたが、事例を書くライターさんでしたら、ここ、けっこーポイントです。強く意識することをおねがいします)

 

3)お客さまは、(ほとんどの場合)思いつきでしゃべる

一部の経営者など、よほどお話が慣れている方を除いて、深くモノゴトを考えてインタビュー取材を受ける方はいません。

基本、質問に対して答えるだけです。

「え?質問に答えて、なにが良くないんですか?」

そう思いますよね。でも、良くないんです。

なぜなら、あらかじめ、自分の発言が「(読んでる人に)どう受け取られるか?」を考えていないから。

すると、どうなるか?

まず、おなじ話がくりかえされます。(思いつきで答えてるから)
そして、話しながら自ら納得します。(発言を正当化するから)
だんだんと、もっといいことを言ってくれるようになります。(サービスです)

 

誤解のないように言っておきますが、これはフツーです。
(思いつきが、いけないわけではありませんよ)

 

基本的にインタビューに応じてくださる方は、良い人です。

あなたの商品やサービスに満足していることもあって、あなたの取材依頼に、応じてくださっています。

 

するとね。インタビューアー(イシオカ)やクライアント(たとえば、あなた)が喜びそうなキーワードを言ってくださるわけですよ。それも積極的に。

「こんなにコスト削減できるんだったら、もっと早く導入しとけばよかった」

「オドロキの効果ですよ。いまスグ勧めたいですね」

「特別割引してくれたから、即決しました」

(なんか、ヤラセっぽいレビューとか、開運サイフとか売ってる広告文、芸能人がセリフ使用感を言ってるCMみたいじゃないですか?)

 

こんなこと、そのまんま書けます?
読んだら、ドン引きじゃないですか?

 

インタビューで聞けた「ナマの声」は、セールストークになっていません。
それは、お客さまの率直な感想です。

 

この感想という「素材」を寄せ集めてできるのは、読者が置いてけぼりの、なーんの問題も疑問も不安も解決・解消しない「お客さまの声」です。

 

問題や不安・疑問が解決しないお客さまの声じゃ、受話器を持ち上げてくれないし、問合せフォームも見てくれません。

売上につながらない事例になっちゃいますよ。

(じゃ、インタビューでなにを訊くか?という話は、後日)

 


 

 

さらにタチが悪いことに、こういう事例にクライアントは喜んでしまうんです。

だって、いいことしか書いてないから。

 

こんなこと書くと、一部のクライアントから怒られちゃうかもしれませんが、お客さまがサービスで言った「思いつきのゴマすり」は、クライアントのウケがいい。

でも、そんな内輪のゴマすり合いな内容の「お客さまの声」「顧客事例」は、読んでもな~んにも、刺さらない駄文です。

 

実は、そこで突っぱねることができるライターが、売上につながる事例が書けるライターなんですけどね。

(あなたが事例制作を外注する立場なら、あなたの希望を突っぱねてくるくらいの気概のあるライターを選んでください。「御社のご希望どおりに、どんな事例でも制作しまっせ」というライターは、清く正しく美しい文章の完成を第一に考えていて、セールスや売上アップを考えていないことが多いです)

 

3)読者を共感させるには、セールス文に「翻訳」しなければならない

専門用語や業界用語を使うなら、まだわかりやすいのですが、厄介なのは日常的に使っているコトバがすでに「共通の前提条件のうえで話してる」場合です。

クライアントA社と、お客さまB社。そして、インタビューアーのイシオカがいた場合、専門的な話になればなるほど、シロートのイシオカには、わからない話になってしまいます。

ですから、イシオカが聞いてわからない場合、かならず確認することにしています。

「それは専門用語ですか?業界特有の用語ですか?」
「それを、一般の方が聞いてわかるコトバに置き換えると?」
「なぜ、そうなるんですか?他の方法ではダメなんですか?」
「もう少し、くわしく教えてもらえますか?」

と、読者を代表したつもりになって、質問します。
そうして、誰が聞いてもわかるように、噛み砕いて説明してもらいます。

なぜなら、読者はまだ買っていない見込み客であって、「共通の前提条件」がないから。

 

話はここで終わりません。

 

その素材を、翻訳しなければなりません。

どういうふうに翻訳するかといえば、「必要だ」「欲しい」「買わなきゃ!」と思ってもらう文章と構成です。つまり、セールスをする文。

「欲しいけど、悩んでいる」人が、行動を起こすキッカケになるセールストークに翻訳されていなければなりません。
(具体的な書きかたについては、後日)

 

ココ、顧客導入事例を内製(自社制作)する際の、最大の難所です。

(あなたが内製の担当者であれば、ぜひお気をつけください)

 

 

以上が、「インタビュー取材で聞いた「ナマの声」を、そのまま事例に書いてはいけない3つの理由」でした。

 

 

 

 


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